「歯はしっかり磨いているのに、虫歯や歯周病になりやすい…」 そんな方は、ケアの順番 を見直すだけで、お口の健康がぐっと改善するかもしれません。実は、多くの人が 「間違った順番」でケアしている のです!
・・・とその前に!「歯ブラシが先か、フロスが先か」永遠のテーマだった議論に決着をつけた論文をご紹介します。

🦷 フロスと歯磨きの順番で、歯の健康に違いが出る?
「歯磨きとフロス、どっちを先に使うべき?」という疑問に答えるために、イランの研究者たちが行った興味深い実験があります。今回は、この研究の内容をできるだけわかりやすく解説します!
🔬 どんな実験をしたの?
この研究では、「歯磨きが先」と「フロスが先」の2つの方法を比較し、どちらがより効果的に歯垢(プラーク)を取り除けるか、また歯に良いとされるフッ素をより多く残せるかを調べました。
🧑🔬 実験に参加したのは?
25人の健康な歯学部の学生(20〜25歳)
参加者は男女混合(女性23人、男性2人)
虫歯がない、普段から健康的な口腔環境を持つ人を対象
📝 実験の流れ
1.スタート前に、全員の歯をプロの手でピカピカに掃除(プロフェッショナルクリーニング)
これにより、全員が同じ状態から実験を開始できるようにしました。
2.48時間、歯磨きやフロスを一切しない!
これは、実験開始前に歯垢をわざとためるためです。
3.参加者を2つのグループに分けて、それぞれ違う順番で口腔ケアを実施
グループ①:「歯磨き → フロス」
グループ②:「フロス → 歯磨き」
4.歯垢の量を測定
「どのくらい歯垢が取れたのか?」を評価するため、専用の染色液を使って歯垢を可視化し、スコアをつけました。
5.フッ素の量を測定
歯垢の中のフッ素濃度を測るため、特別なフッ素測定装置を使いました。
🔍 実験の結果は?
✅ フロスを先に使った方が、より多くの歯垢が取れた!
「フロス → 歯磨き」グループの方が、歯と歯の間の歯垢の減少率が有意に高かった(p=0.001)。
「歯磨き → フロス」グループよりも、汚れがしっかり落ちていたことがわかりました。
✅ フッ素が歯に残りやすいのも「フロス → 歯磨き」
フロスで先に汚れを取り除くことで、フッ素が歯の隙間までしっかり届きやすくなった(p=0.027)。
💡 なぜ「フロスが先」の方がいいの?
●フロスを先に使うと、歯と歯の間の汚れが先に除去される → その後の歯磨きで汚れがしっかり流せる
●フロスを後にすると、せっかく歯磨きで綺麗になった後に歯垢を引き出してしまい、汚れを飲み込んでしまう可能性がある
●フッ素入り歯磨き粉の効果が、歯の隙間にしっかり浸透しやすくなる
🎯 まとめ
🔹 歯垢をしっかり落としたいなら、「フロス → 歯磨き」の順番がベスト!
🔹 フッ素の効果を最大限に引き出すためにも、「フロス → 歯磨き」が有効!
「えっ、今まで順番間違ってた…!」 と思った方は、ぜひ今日から「フロスを先に」使うようにしてみてくださいね! 🦷✨
最後に、本当に効果的な口腔ケアの正しい順番 をご紹介します✨
💡 正しい口腔ケアの順番(これで完璧!)
① フロス(歯間清掃)
👉 「えっ!?最初にフロス?」 と思う方も多いかもしれませんが、これが正解!
🔹 理由:
●歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは60%しか取れない
●先にフロスを使うと、歯磨きで汚れをしっかり洗い流せる
●フッ素入り歯磨き粉の効果が歯の隙間まで届きやすくなる
間違った順番(歯磨き→フロス)にすると…
フロスで出てきた汚れが口の中に残り、そのまま飲み込んでしまう可能性が高い んです💦
✅ おすすめ: フロス or 歯間ブラシを歯と歯の間に通し、やさしく汚れを取りましょう。
② 歯磨き(ブラッシング)
フロスで取り除いた汚れを、しっかり歯ブラシで洗い流します。
🔹 正しい歯磨きのポイント:
☑ フッ素入り歯磨き粉を使う(虫歯予防に◎)
☑ やさしく小刻みに磨く(ゴシゴシ磨きはNG!)
☑ 歯ぐきとの境目や奥歯は特に丁寧に
🛑 間違った磨き方:
❌ 力を入れすぎる → 歯ぐきを傷つけてしまう
❌ 磨く時間が短すぎる → 最低2分間 磨くのが理想
✅ おすすめ: 電動歯ブラシを使うと、効率的に磨けます♪
③ 舌磨き(舌のケア)
歯を磨いた後は、舌のケアも忘れずに!
実は、口臭の原因の 60%以上が舌の汚れ(舌苔) だと言われています。
🔹 正しい舌磨きの方法:
☑ 専用の舌ブラシ or やわらかめの歯ブラシを使用
☑ 奥から手前にやさしくこする(力を入れすぎない!)
☑ 毎日ではなく、週に2〜3回が適切
🛑 間違ったやり方:
❌ ゴシゴシ磨く → 舌の表面を傷つけてしまう
❌ 毎日やる → 逆に細菌が繁殖しやすくなる
✅ おすすめ: 舌専用クリーナーを使うと効果的!
④ マウスウォッシュ(仕上げ)
最後に、マウスウォッシュでお口全体を洗浄 しましょう!
🔹 マウスウォッシュの効果:
☑ 口臭予防
☑ 殺菌&抗菌作用で歯周病予防
☑ 歯磨きの仕上げでスッキリ感UP✨
🛑 間違った使い方:
❌ 歯磨き前にマウスウォッシュを使う → 歯磨き粉の成分が流れてしまう
❌ 長時間くちゅくちゅしすぎる → 30秒程度が適切
✅ おすすめ: ノンアルコールタイプなら刺激が少なく、長く続けやすい!
💡 まとめ|正しい順番でケアして、健康な歯を守ろう!
❌ 間違った順番(やりがち)
歯磨き
↓
フロス(←汚れを飲み込んでしまう)
↓
マウスウォッシュ(←本来は仕上げがベスト)
✅ 正しい順番
フロス(歯間の汚れを取る)
↓
歯磨き(優しくちょこちょこブラッシング)
↓
舌磨き(口臭予防;週に2−3回)
↓
マウスウォッシュ(仕上げで除菌・スッキリ)
この順番を守るだけで、口腔ケアの効果が格段にアップ します!✨
💡 今日から実践!あなたの歯と笑顔を守るために、正しい口腔ケアを続けましょう♪
🔹 参考文献
📄 学術論文
Mazhari F, Boskabady M, Moeintaghavi A, Habibi A. (2018). The effect of toothbrushing and flossing sequence on interdental plaque reduction and fluoride retention: A randomized controlled clinical trial. Journal of Periodontology, 89(7), 824-832. https://doi.org/10.1002/JPER.17-0149
🌐 ウェブサイト・公的機関情報
NHK「あしたが変わるトリセツショー」(2024年)「口内フローラ特集」https://www.nhk.or.jp/program/torisetsu-show/2024_konaiflora_kyim.pdfNHK「あしたが変わるトリセツショー」(2023年)「大人の歯磨き特集」https://www.nhk.or.jp/program/torisetsu-show/2023_otonahamigaki.pdf